2012年3月27日火曜日

Champagne Alfred Gratien(アルフレッド・グラシアン) ドメーヌ訪問

  
  
Epernay駅から左手に向かい、坂をぐんぐん登っていくと中腹にあるアルフレッド・グラシアンに到着。車を整備していたムッシュが迎えてくれたがやり取りしていたマダムのご主人だった。すぐにマダムが扉から出てくる。

  
樽貯蔵から始まり、ステンレス樽での発酵など工程を遡る感じで説明していただく。マロラティック発酵はさせず、樽はシャブリで使ったものを使い新樽は使わない。これがグラシアンにはいいという話だった。1000樽程度あり、5ヶ月から6ヶ月熟成させる。樽にはシャブリで使われた銘柄が書かれていて、村名、グランクリュなどで使い分ける。なお、葡萄ではなくジュースの形で入荷され、ジュースは60箇所から購入。ステンレスタンクで混ぜ、この際にリカーも入れる。

 
各所は温度制御されているが、パッキンされたワインの箱に日光が当たっていた。大丈夫でしょうか?

  
エレベータで地下2階へ移動。地下18mで温度は10℃。カーヴ内はシャンパーニュ地層の湿度を保った土壌になっている。ワインの澱を集めるために自動装置は1日に5回15度回転するが、その回転したタイミングにたまたま出会えた。「ガシャン、シュー」という具合の音。ビンデージシャンパンはボトルに入れて10年間寝かす。

  
大きいボトルや特別なシャンパンは手で回される。以上に大きなセラーでこの通路が直交して規則的に繋がっている。

 
澱が首に集まったものは写真のようにさかさまにして積み上げられている。すごいバランス。一番古いヴィンテージは1945年ということだった。

  
  
コルクや王冠の取り付け、ラッピングなど自動化されているが、検査などは数箇所で人がやっている。明かりを通して浮遊物や量を見る工程では、量が既定に達してなくて2割ぐらいの数が落とされていた。生産数は40万ボトル/年。経営は6人だけで、葡萄はピノ・ノワールとピノ・ムニエ。

  
  
テイスティングルームへ移動。試飲は1種類トラディションのみ。
・Cuvee Brut Classique
2006年と2007年の葡萄で作られている。熟した香りや風味が口から鼻にかけてぶわっと昇り長く残る。フレッシュな柑橘系の味わい、ミネラルと酸味が底面にあり、そこにやや高いトーンの柑橘系の風味がのる。旨みもあり、スタイリッシュでバランスがよく、おいしい。試飲は1種類だったのでお代わりもいただいた。

今回シャンパーニュでは3箇所のドメーヌを訪問したが、その中でアルフレッド・グラシアンは洗練された都会的な印象で、繊細な高いトーンを持ち合わせている。現地価格でもそれなりの価格だがこれを日常で飲めるといいなと思える味わいだった。また、やり取りの中の問いかけで「その通りだ」というときにマダムが高速に「ウィウィウィ」と3回繰り返して回答されるのが印象的だった。シャンパンの美しさを改めて実感させられたドメーヌ訪問になった。ありがとうございました。

Champagne Alfred Gratien(アルフレッド・グラシアン)
30, rue Maurice Cerveaux 51201 Epernay Cedex +33 03 26 54 38 20